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メモ: 悪霊にさいなまれる世界

悪霊にさいなまれる世界 (上) 悪霊にさいなまれる世界 (下)

現在、カール・セーガンの『悪霊にさいなまれる世界 (The Demon-Haunted World)』 を再読中なのですが、この本の中にこんな文が引用されています。

気分さえよければ真実かどうかなど気にしないというのは、金さえ手に入れば汚い金でもかまわないというのと同じくらい倫理的にたちが悪い。

『季節のめぐり』/ エドマンド・ウェイ・ティール

このセンテンスは結構人気があるようで、検索をすれば、本書からさらにあちこちで引用・紹介されているのを目にすることができるでしょう。

私も以前、発表 (プレゼンテーション) の資料の中にこの一文を引いたことがありました。 その際、英語版のスライドを用意する必要が出てきたため、この原文を探したのですが、ググってもなかなか出てきません。 このときは、なんとかかんとか行き着くことできたのですが、今回の読み返しにあたって改めて探してみたところ、またもやかなりの時間を消費してしまいました。 そんなわけで、他にこれを調べる方がこれ以上時間を浪費することがないよう、ここにメモしておこう、と思い立った次第です。

It is morally as bad not to care whether a thing is true or not, so long as it makes you feel good, as it is not to care how you got your money as long as you have got it.

"Circle of the Seasons" / Edmund Way Teale

ところで、この邦題『悪霊にさいなまれる世界』は改められたものだとか。 最初は『カール・セーガン科学と悪霊を語る』で、その次に出版されたときには『人はなぜエセ科学に騙されるのか』となり、そして今回の早川文庫版でこの直訳に近いものになったそうです。

悪霊にさいなまれる世界(カール・セーガン、早川文庫)
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1250169007

確かに直訳を当てるのが必ずしも良いわけではないですが、「さすがにそれはちょっとどうなのよ?」ってタイトルもかなりありますよね。 "Keep Yourself Alive" → 『炎のロックンロール』とか、もはや跡形もないわけで。 あ、でも『ウハウハザブーン』はピッタリと思います。

成田
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コメント

妙訳といえば ( 投稿者: onoue <z7BtjxcoyJvI> )

洋楽の日本語タイトルには秀逸なものが多い。
トム・ジョーンズの If I Only Knew の「恋はメキ・メキ」などは最高だと思う。
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